出会い系でセフレ募集

人をバカにしないと自分が保てないアイデンティティーと言うものがある。見上げると他人より自分が劣っていることに対して感じる強いコンプレックスがストレスになるため、敢えて見下げることばかりやっている人たちだ。他人に対して、常に自分より劣っているところを探して優越感に浸るのである。
「それはわかっているんだけどね」と出会い系でセフレ募集していたナツコさんが言った。彼女もまたそのカテゴリの人間なのだ。
ナツコさんが出会い系に出入りを始めたのは、見下したい人間を見つけるためだ。実社会では到底自分には及ばない人間ばかりで、ナツコさんはもう現世で生きていくには限界だった。コンプレックスによるストレスが一定値を超えたナツコさんは、救いを求めて出会い系に登録したのだ。
出会い系でセフレの作り方を学んだアラサー童貞の僕にも2人のセフレ
ナツコさんも最初は純粋にセフレ募集をしていた。生きていて苦しい自分を抱擁してくれる優しい男性を求めたのである。しかし、程なくそれが過度の期待だったことを知る。集ってくるのは、ただ女とやりたいだけのバカな男たちばかりだったからだ。
しかし、本来なら幻滅するところを、ナツコさんは逆にそれが面白くなってきた。やれそうな女がいたらだらしなく鼻の下を伸ばす、かわいそうな報われない男たちを見下すようになったのだ。自分より下の存在を見つければコンプレックスは解消される。その対象が出会い系にいる男たちだったのだ。
こうして、ナツコさんは自分に言い寄ってくる男たちに対して「わたしを抱きたいだなんて、こいつらバカ」と思い始めた。そして、それが次第に快感になっていって、出会い系でセフレ募集している風を装いつつ、会えそうなにおいを漂わせてDMの向こうで必死こいている男を内心は笑い続けていたのだ。
そんなナツコさんと僕は今ではセフレだ。会える詐欺を繰り返して悦に浸っていた彼女の本心を見抜いた僕が、それを指摘したのだ。「そんなことはない」と言うナツコさんの意地を逆利用して、僕は彼女と会ってセフレへと漕ぎつけたのである。
「わたしのこと見下していいよ」と言うナツコさんは実はいじらしい女性なのである。本心ではこんな風に歪んだ自分を救ってくれる男性を待っていたことは容易にわかるのだから。
出会い系でのセフレの作り方
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